「あさりの砂抜きのとき、
包丁も一緒につけると効率的!」
最近、そんな不思議な話を聞きました。
それは友人と料理について
話していたときの出来事。
昔、あさりの砂抜きに失敗した話をすると、
「あさりと一緒に、包丁も入れるといいよ」
とアドバイスされたのです。
「なぜ、包丁?」
と尋ねても、
友人も祖母がそうしていたというだけで、
理由はよくわかってない様子。
(これを…入れる…?)
いったいどういうことだ?
本当にそれって効果あるの?
あるとしたら、なぜ?
とにかく気になって仕方がなくなったので、
調べてみました!
あさりの砂抜きに包丁を入れている人は他にもいる?
でも…
もしかしたら友人の家系にだけある、
独自の風習なのかも知れない!
だとしたら調べてもわからないかも…
という不安もありました。
しかし他の友人に聞いてみたり、
ネットの書き込みも確認してみると、
「包丁を入れて砂抜きをすると良い」
という話を聞いたことがある人たちは、
他にもいました!
良かった!
似ている話では、
「鉄釘を入れる」
「錆びた鉄包丁や鉄釘を入れる」
というものも。
さて、気になる効果、
またその話の出所ですが、
大きく分けると2つの説があるようです。
包丁や鉄釘で海水に近づけてる説
あさりの砂抜きを行うとき、
海水が手元になければ、
塩水を使うという人がほとんどでしょう。
しかし自宅で作った塩水と海水では、
当然、成分がかなり違います。
そこで
「塩水に錆びた鉄製のものを入れると
鉄イオンが発生する。」
ということを活かし、
塩水に鉄イオンを発生させ、
少しでも海水の状態に近づけている…という説です。
実際、海の生き物も
鉄分がゼロだと生きられないらしいですし、
あさりの活きが悪いと塩を吐かないので、
「んー、それっぽい話ではあるかな」
というところですね。
ただこれは
科学的には証明されてはいないそうです。
またこの説が本当だとしても、
ステンレスの包丁では意味がない
最初から海水を使う場合も意味がない
ということになります。
そんなの迷信だよ説
あさりの砂抜きって、
見ていると面白いですよね!
何より指で突くと、
水管を引っ込めるのが可愛くて…
でも母親からすると、
私がちょこちょこ触るので、
あさりの砂抜きの邪魔になりゃしないかと、
心配していたみたいです^^;
そこで包丁の出番!
包丁や鉄釘などの危ないものを入れて、
「手を入れちゃ駄目よ!」
と、いうふうに昔の人はやっていた。
なのに、それが砂抜き自体に良い、
鉄分を出すためにやっていると、
誤解されたまま、広まったという説…。
うーん、これはありそうです。
昔は子沢山も珍しくなかったので、
1人1人を見張る余裕もなかったでしょう。
水道水と包丁の組み合わせなら実験結果が!
そんななかネットで興味深い情報を発見。
「食物のぎもん」という本に、
【共通条件】
・あさり1キロ
・水道水3.6リットル、
・3時間放置
の状態で、
「水道水のみ」
「水道水+包丁」
「水道水+錆びた包丁」
のあさりが吐いた砂の量を
比べた実験結果なら載っているそうです。
因みに結論は、
「包丁は意味無し」らしい^^;
うぅむ。
できれば水道水ではなく、
塩水でやって欲しかったところですが、
それでも有力な情報ですね。
個人的な結論(まとめ)
さて…
ちょっとした好奇心で調べ始めたのに、
ずいぶん長くなってしまいましたね(ノ∀`)
私個人の見解としては
「鉄イオンが発生する」という説は
とても興味深いです。
でも実際のところは迷信なんじゃないかなーと思っています。
鉄イオンが発生するのは、
本当のことなんですけどね。
ただ現在、自然海も鉄分不足らしいです。
しかもあさりは比較的浅い場所(=海水としての濃度が低い)にあります。
つまり、もともと
鉄分がそんなに含まれていない場所で、
あさりは暮らしているわけです。
なら人為的に鉄分を発生させても、
あまり効果が見込めないのではないでしょうか。
そしてここまで読んで下さった奇特な読者さんへ。
結果的に、この記事は
「どうでも良いことが
気になって仕方がない同類たち」
向けのものとなりました。
もし貴方が
効率的なあさりの砂抜きをお探しでしたら、
お時間をとらせて申し訳ございません。
お詫びというわけではありませんが、
ちょっとした情報を。
単純に効率良く砂抜きしたいなら、
こちらのページで紹介されているような、
45℃から50℃のお湯を使う方法がオススメですよ!