ペチュニアの冬越し方法は?
初心者でも育てやすく、
花期が長いお花として
親しまれているペチュニア。
そんなペチュニアを楽しむうえで、
壁となってくるのが冬越しです。
ペチュニアはもともと多年草なのですが、
寒さが苦手で冬に枯れやすいので、
日本では一年草として扱われることが多いです。
では日本でペチュニアの冬越しは
出来ないのかというと、
そんなこともありません。
このページでは、
「どうすればペチュニアの冬越しが出来るのか?」
「北海道などの寒い地方でも出来る?」
「切り戻しはしていい?」
「地植えの場合は?」
といった
ペチュニアの冬越しに関する疑問に
お答えしていきます。
ペチュニアの冬越しと切り戻し(剪定)
冬越しさせるペチュニアの切り戻しは、
花が終わったあとに行います。
ペチュニアの花期は11月までなので、
大抵は12月初旬頃に行うということになりますね。
(花が長引いている場合は
もう少し待つ人もいれば、
多少残っていても決行する方もいます)
株元から10cmくらいのところで、
バッサリと切り戻します。
鉢植え・プランターでの冬越し方法
ペチュニアの冬越しですが、
鉢植え(プランター)の場合、
昼間は日当たりが良い場所へ
夜は室内へ取り込む
というのが基本です。
とても日光が好きな植物なので、
昼間は日当たりが良いところに。
また夜の寒さはやはり厳しいので、
室内に取り込んでやりたいところです。
(品種にもよりますが、
耐寒温度は3~5℃くらいまでの
ものが多いです。
もちろん室内の日当たりが良いところで
育ててもかまいません。)
とはいえ、大型プランターで育てている場合や、
住宅環境によっては、
室内への取り込みが難しいケースもあるでしょう。
その場合は、
せめて軒下などの霜よけ出来るところに移動する、
夜は寒冷紗や不織布でカバーをかける、
鉢部分を緩衝材(プチプチ)で包むなどの
工夫をしてみて下さい。
そうすることで屋外でも
冬越しに成功したケースもあります。
ただ屋外で冬越し出来るのは、
関東より暖かい地方のみです。
土まで凍るような寒い地方では、
枯れてしまう可能性が高くなります。
鉢植えのサイズの都合で、
室内に取り込めない場合は、
後述する「地植えの場合」のところで紹介してある、
差し芽での冬越しを検討してみて下さい。
地植えのペチュニアの冬越し
地植えの場合は、
今植わっているペチュニアを
そのまま冬越しというのは難しいです。
寒さや霜で枯れてしまいます。
なので
挿し芽で冬越し用の小苗を作って、
株を更新しての冬越しという形をオススメします。
冬越し用の小苗を作る適期は9月中旬~10月下旬です。
ペチュニアの挿し芽の作り方
【手順1】
ペチュニアの先端を
5~10cmほど切って取ります。
(切り戻し・摘心のときに
落とした茎から取ってもOK!)
【手順2】
手順1でカットした先端から
上の葉2~3枚だけ残して、
下のほうの葉は取ってしまいます。
つぼみや花が付いている場合も、
同様に取ってしまって下さい。
この手順を行うのは、
余分な葉から水が蒸発してしまったり、
つぼみや花に栄養がとられることを防ぐためです。
【手順3】
手順2で作った挿し芽を
一時間ほど水に浸けます。
このときよく水を吸う用に、
茎の断面を斜めに切ってやると良いです。
発根剤(はっこんざい)を使いたいなら、
このときの水に混ぜてやる方法がおすすめ!
またこの作業は日陰でやりましょう。
直射日光が当たるところだと、
水が温まり過ぎて、お湯になり、
挿し芽がダメージを受けることがあります。
【手順4】
挿し芽するための土を、
苗ポット、プランターなどに入れます。
土は挿し芽種まき用のものがオススメです。
【手順5】
手順4の土に、手順3の挿し芽を
適当に間隔をあけて挿していきます。
このとき断面を傷付けないように、
予め菜箸などの棒で
土に穴を開けてやって下さい。
その穴に挿し込んだあと、
穴の隙間を埋めてやればOKです。
全てが根付くとは限らないので、
少し多めに差し芽するようにしましょう。
作った挿し芽の管理方法
挿し芽をしたあとは水をやり、
2~3日間は日陰で管理します。
日に当てないほうが
先に根が育ちやすいからです。
(まず根付かせることを優先したほうが、
苗が育ちやすいです)
そのあとは日光にも当て、
水やりをし管理します。
上手く根付いていれば、
数日中には新芽が出てくるはずです。
3週間ほど経てば、
新芽も根もある程度しっかりしてくるので、
1株ずつ分けて、
苗ポットなどに植え替えましょう。
この時、葉の色が黄色っぽくなっていれば、
肥料不足なので、
薄めた液肥を与えて下さい。
その後、室内の日が当たる場所で管理して、
冬越しを行います。
ペチュニア 北海道での冬越し
北海道のように寒い地域で冬越しさせる場合は、
室内で育成し続けることが基本となります。
北海道なら冬の寒さ対策のため、
室内は暖かくしてあると思うので、
ペチュニアの冬越しにもぴったりです。
ペチュニアの育成に向いた気温は
10~30℃くらいなので、
その範囲内の室内環境で
冬越しさせてあげるのが望ましいでしょう。
冬の間の水やり
ペチュニアの冬の間の水やりは、
そう頻繁である必要はありません。
土の表面が白っぽく乾いてきたら
水をあげるくらいの感覚で大丈夫です。
品種によっても違う耐寒性
もともとペチュニアは
寒さに弱い花ですが、
品種によっては半耐寒性を持っています。
特に最近は品種改良によって、
寒さにもある程度耐えられる品種が増えてきているので、
そういう品種なら、冬越しもしやすいです。
ペチュニアを冬越しさせるかどうか悩んだときは、
育てている品種の耐寒性を
確認してみると良いでしょう。
一年草として扱われがちだけど
冬への弱さから、
一年草として扱われがちなペチュニア。
「苗は安いんだから、冬越しは諦めて、
翌年、また苗を買ったほうが良い」
なんて言われることもあります。
確かにそのほうが楽でしょう。
でも…
今育てているペチュニアを
大事に引き継いでいく。
ちょっと手間をかけて冬越しさせる。
それも園芸の楽しみですよね^^
ペチュニアはもともと多年草ですから、
そうできるだけのポテンシャルは持っています。
なかなか冬越しが難しい花ではありますが、
是非、チャレンジしてみて下さい。