貝から音が聞こえるということを、
教えてくれたのは、
母親でした。
実際に大き目の巻き貝に、
耳をあててみると、
ゴォーというか、
ザァーというか…
そういう音が聞こえるんですよね。
当時、幼かった私にとって、
それはとても不思議な現象でした。
どうして貝から音が聞こえるのか?
周りの大人たちに
尋ねてみると、
「貝のささやきだよ」
もしくは
「海の音だよ」
なんて返されたものです。
そうかー、
貝がささやいてんのかー。
世の中には不思議なことも
あるもんやなぁ。
…なーんて、
小さいころは納得していたものの
そんなわけないよね
というわけで。
「巻き貝を耳に当てると聞こえる音は何なのか」
解説していきます。
貝から聞こえる音の正体はこれ!
結論から言いましょう。
あれは
「耳の中の音が、
巻貝の中で反響したもの」です。
もう少し詳しくいうと
耳の中にある「蝸牛(かぎゅう)」という
小さな器官のなかで
波のように揺れ動く体液の音なのです。
(因みにこの体液は、
音を鼓膜から脳へ伝える役割をもっています)
体液が揺れ動く音といっても、
本当に小さな音なので、
通常は聞こえません。
貝殻で耳をふさぐことで、
その音が貝の中でぶつかり、
跳ね返ることで、
ようやく聞こえるわけです。
貝殻以外でも聞こえる!?
あのゴォーッという音は、
海の音でも、貝のささやきでもなく、
自分の体内から聞こえる音だった…。
ということは、
「別に貝じゃなくても、
音が反響するものなら良い」
ということになりますよね。
答えはYESです。
実際に空のグラスなどを、
耳に当ててみると、
似たような音が聞こえるはずです。
もちろん貝とは形状が違うので、
音の跳ね返り方も違う=少し違う音になりますけどね。
良かったら身近なもので、
試してみてください^^