アスペルガーと地震耳が結び付けられる理由
アスペルガー症候群の人は定型発達者に比べて、
感覚統合に問題が出やすいと言われています。
感覚統合とは簡単にいうと、
体が受けるさまざまな感覚を上手く整理・管理する能力のことです。
アスペルガーの人はこの感覚統合が上手くいきづらいため、
感覚過敏になったり、逆に鈍感になったりしやすいのです。
この結果、聴覚過敏になるアスペルガーの人も少なくないため、
「アスペルガーの人は耳が良い」
「だから大抵の人たちはわからない異変も感じ取れる」
「その結果の地震耳」
というふうに結び付けられているのでしょう。
最終結論「アスペルガーと地震耳について」
ここまでに書いてきたことから、
アスペルガーゆえに聴覚過敏である結果、地震耳でもあるというパターンは充分考えられます。
ただ注意したいのは、地震耳自体、証明されていないものであり、
アスペルガー症候群による影響の出方も人それぞれだという点です。
アスペルガーの人に感覚統合の問題が現れやすいのは確かですが、
100%現れるわけではありませんし、現れた場合の症状もケースバイケースです。
聴覚ではなく触覚過敏だという人もいますし、
むしろ聴覚は鈍いほうかも知れないという人もいます。
なので、
「地獄耳というのはありそうだし、アスペルガーの人たちの中に多そうだ。
但し証明出来ないし、当然”アスペルガー=地獄耳”でもない」
という何ともぼんやりとした結論になってしまいます。
フィクション内でのアスペルガー症候群は脚色されている部分もあると、
認識したうえで楽しみたいところです。